皆さんこんにちは!
折敷瀬クレーンの更新担当の中西です!
折敷瀬クレーンの雑学講座
今回は、移動式クレーンの種類とそれぞれの積載重量の違い、選定時のポイント、安全に運用するための注意点 について詳しく解説します♪
移動式クレーンは、建設現場や物流業務、インフラ整備などの幅広い分野で活躍する重要な機械です。クレーンの種類や積載重量の違いによって、適した作業内容が異なるため、現場の条件に応じた最適なクレーンを選定することが工事の効率化と安全性の確保に直結 します。
「どのクレーンがどの作業に適しているのか?」
「積載重量の基準はどのように決まるのか?」
「各クレーンの特徴や用途は?」
1. 移動式クレーンの基本と積載重量の重要性
移動式クレーンとは、トラックや専用車両にクレーン装置が取り付けられたものであり、自由に移動できるため、工事現場や物流現場での柔軟な運用が可能 です。固定式クレーンとは異なり、設置工事が不要で、必要な場所へ迅速に移動できるのが大きな特徴です。
積載重量の重要性
クレーンの作業能力は、最大吊り上げ荷重(定格荷重)によって決まり、これはクレーンの種類やブーム(アーム)の長さ、使用環境によって異なります。積載重量を誤ると、クレーンのバランスが崩れたり、転倒事故のリスクが高まるため、適切な荷重管理が必要です。
2. 移動式クレーンの種類と車種ごとの特徴
移動式クレーンにはさまざまな種類があり、それぞれ特性が異なります。以下に、代表的なクレーンの種類と積載重量、主な用途について解説します。
① ラフテレーンクレーン(ラフタークレーン)
特徴:
- 四輪駆動のクレーン車で、不整地でも高い走破性を発揮。
- 操作性が良く、小回りが利くため、狭い現場でも使いやすい。
- 1台の車両にクレーンと運転席が一体化しており、設置作業が不要。
積載重量の目安:
- 12t〜100tクラスまで対応可能。
- 50t級以上の大型ラフタークレーンも存在し、主に大規模建設工事や橋梁工事などで活躍。
主な用途:
- 建設工事(中層ビル・橋梁・工場建設など)
- 土木工事(ダム・トンネル建設など)
- 災害復旧(倒壊建物の撤去作業など)
② トラッククレーン
特徴:
- 一般的なトラックにクレーンを搭載したタイプで、移動速度が速く、長距離の移動に適している。
- 設置作業の手間が少なく、短時間で作業を開始できる。
- ただし、舗装されていない不整地では運用が難しい。
積載重量の目安:
- 5t〜80tクラスのモデルが主流。
- 小型モデルは住宅建設や資材搬入、大型モデルは高層ビル建設にも使用される。
主な用途:
- 資材搬入(鉄骨・コンクリート製品の運搬)
- ビル建設(鉄骨の組み立て)
- インフラ工事(橋梁・高速道路建設)
③ オールテレーンクレーン
特徴:
- ラフタークレーンとトラッククレーンの長所を融合した高性能クレーン。
- 不整地・舗装路のどちらでも高い走行性能を発揮。
- 長いブーム(アーム)を持ち、高所作業に適している。
積載重量の目安:
- 100t〜1200tクラスまでの超大型クレーンが存在。
- 高層ビルや風力発電設備の建設など、特に重量物の吊り上げに使用される。
主な用途:
- 大型建築工事(高層ビル・スタジアム・大型商業施設など)
- 産業設備の据え付け(プラント工場・造船所など)
- 風力発電設備の建設
④ クローラークレーン
特徴:
- キャタピラー(クローラー)を使用し、安定性が高いのが特徴。
- 地盤の弱い場所でも走行可能だが、移動速度は遅い。
- 組み立てが必要な場合があり、大型機になると輸送に手間がかかる。
積載重量の目安:
- 50t〜3000tクラスの超重量物に対応。
- 建設現場や大型工場など、定置作業に向いている。
主な用途:
- 超重量物の吊り上げ(橋梁建設・工場プラント・造船所など)
- 風力発電施設の組み立て
- 原子力発電所・大型インフラ工事
3. クレーン選定時のポイント
クレーンを選定する際には、以下の点を考慮することが重要です。
✅ 作業現場の環境
- 舗装路での移動が多いならトラッククレーン。
- 不整地や山間部ならラフタークレーンやクローラークレーン。
✅ 必要な積載重量
- 小規模建築なら10t~50tクラス。
- 高層ビル建設や橋梁工事なら100t以上の大型クレーン。
✅ 移動距離と作業効率
- 移動距離が長いならトラッククレーンが適している。
- 長時間の定置作業ならクローラークレーンが有利。
4. まとめ:移動式クレーンの適切な選定が工事の成功を左右する
✅ ラフテレーンクレーンは不整地に強く、狭い現場での作業に適している。
✅ トラッククレーンは長距離移動が多い工事向けで、小回りも利く。
✅ オールテレーンクレーンは高所作業や重量物の吊り上げに適している。
✅ クローラークレーンは地盤が弱い現場や超重量物の吊り上げに最適。
工事の種類や作業環境に応じた適切なクレーンを選ぶことで、安全かつ効率的な作業が可能になります。事前の計画と正しい選定が、クレーン工事の成功を左右する大きなポイント です。
